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F次元のはじっこで

藤子・F・不二雄ファンによるブログ。ドラえもん関連の記事をかいてます。イラストサイト運営。
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アイアイサー!映画ドラえもんのび太の宝島を観てきたの巻

2018年3月3日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、「映画ドラえもんのび太の宝島」を観てきた。初日初回、舞台挨拶!舞台挨拶に来れたのは宇宙英雄記以来3年ぶり2回目。関智一さんの独壇場でけっこう笑えた。

鑑賞後は同じく舞台挨拶を見に来ていたドラ仲間達と近くのファミレスで反省会。そこで話しながら感じたことも含めて、以下、ネタバレ込みでつらつら書いていこうと思う。


~以下、ネタバレあり感想~



今回の宝島に関しては、このブログの過去記事を見ても分かるようにかなりナーバスになっていたのだけれど、鑑賞してその気持ちが無くなることはなく、まあ予想通りいつものわさドラとは違うシリーズのドラえもんだな、と解釈せざるを得ない結果だった。番外編って感じの。言葉を与えるなら「オレたちの考えたさいきょうのドラえもん映画」がしっくりくる。


■アニメーションがすごい!

アニメーションがめちゃくちゃグリグリ動いて、絵ヂカラがすごい。圧倒されるシーンが次から次へとやってきて見る側もヘトヘトになるレベル。ドラえもんでこういうアニメーションができるんだなーと感心した。トビウオ型の乗り物(ウオライダー)に乗って宝島を追いながらバトルするシーンなんかもう大好き。暗いバックに明度彩度の高いウオライダーという色彩の美も良かった。でも、そこが素晴らしいだけに、シナリオの粗さが気になってしまう。んん?今のなに?と疑問に思う次の瞬間にはまた次のパワー溢れる描写が襲い掛かってきて、力業だなと思った。いや、絵の説得力があるから、それはそれで楽しめるものでもあるとは思うんだけれども。

キャラクターデザインが大山ドラ寄せの件、アニメーションで見てもやはり印象は変わらず、大山ドラだなと思った。申し訳程度の目のハイライトも全然無いシーンばかりだったし、しずちゃん・セーラ・フロックの目もあの大山ドラ特有の死んだような二重丸だった。でも髪の毛や服のなびき方や不揃い感は恐竜2006以降のそれであり、大山ドラそのままではない躍動感にあふれていた。大山ドラの絵でグリグリ動くのが見たかった人にはたまらんのだと思う。

アニメーションがめちゃくちゃよく動くのはやはり見ていて楽しいものであり、画面の奥行を使ったダイナミックなアクションや、帆船も含めた動き(一種の背動っていうんですかね)も凝っててかっこよかった。ひとつ注文をつけるなら、もう少し緩急いれてもよかったんじゃないかなと。日常パートや単なる会話パートでのび太がマリオ並みに飛んでいたのはやりすぎだ。テンションが高すぎてこっちが疲れる。


■ゲストキャラクター描写

フロック。「この縄をといてくれないか(ドヤァ)」はもちろんですが、声と表情がイケメン。メカニックに強いという設定はいくつかのシーンで証明されてましたし、ラストバトルのプログラミング対決(プログラミングらしいかどうかは置いといてあの対決はビジュアル的にもアツい、サマーウォーズっぽいが好き)での説得力にも繋がってた。サイバーな海賊ってのもドラ映画的には新鮮。ピアノを鳴らしながらシルバーへの怒りを語るのは、育ちがいいんだろうなと、人物的深みが増したシーンだなと思った。

海賊側の女性がほとんど姉御肌で、頼りない男性を尻に敷く(わりと直球で暴力的)性格の持ち主。そこに生まれる群像描写の深みは悪くはないんだけど、ちょっと強気すぎて僕は好みではなかった。新鮮ではあるけど、藤子Fガールズらしくないかな。エスパー魔美のママみたいに自立した女性はいるけれど性格はいたって穏やかなわけで。まあSF短編「分岐点」みたいな妻も何人かいるけど。でもそれは姉御肌ではない。(F先生の描く女性は天然か清純かヒステリーだと思う)

シルバーは、真面目がゆえに妻の逝去後にノイローゼ的に没頭していくのだが、その最終地点がなぜ海賊なのか…コスプレ願望があったの…?正直疑問でしかない。そしてそれは、今回の映画でなぜ海賊が出てくる理由があるのかという疑問にもつながっていく…このあたりはまたのちほど。

ミニドラは奴隷でした。あと顔が完全に大山ドラのそれすぎる。


■オープニング

オープニングが無い。ここでオープニングだろうとふんだシーンで悉く来なかった。一時間くらいずっと「オープニング来ないね…」と考えていて、物語に没頭できなかった。

来ない

そうか…大山ドラ風味のキャラデザ、星野源のドラえもんぼくドラ間奏、そりゃあ夢をかなえてドラえもんは亡きものにするよな…そういう邪推しか考えられなかった。鑑賞後にドラ仲間から、星野源の「ドラえもん」がドラえもんという作品そのものを表現した歌詞だから、そちらを主題歌として選択したんだろうという意見を聞いて、それで自分を納得させてはいるけれども。…けれども!
SBMドラえもんという番外編映画ならまだしも、アニメドラえもん映画でやってはいけない一線を越えてしまった感。


■あの島である必要性って…

タイトル詐欺かも、と確か脚本家がインタビューで言っていたが、その通りだった。小笠原諸島に誕生した新しい島が、もしF先生が生きていたら映画のモチーフに使っただろうというインタビューを読んで期待していたのだが、開始30分くらいでもうその島は無くなって、あとはひたすら海賊船を追う話に。後半でも一応ドラえもんが「いざ宝島へ!」みたいなことを言ってはいるが、いやそれは宝島じゃないだろうとツッこむしかない。

あとはガガとビビが最初に新島に上陸していたのは何をしていたのか分からない。行間を読むなら、あの海賊船は地球のエネルギーを吸い取るために火山活動が活発な場所を転々としていたのだろうし、だから新島にいたんだろうと考えられるけど、作中では全く説明なし。最初から新島じゃなくてマリアナ海溝に行けばよいと思う。新島のモチーフを使いたかったから使った、でしかないんじゃないか。

せっかくあの新島を使うのなら、地球エネルギー吸い取りの実験によってマグマに刺激が与えられてしまい、その結果として島が誕生したんだ!みたいなのがあるとFライクだと思うんだけど。どう?


■なぜ海賊?

時空海賊が各地各時代の金銀財宝をとってきてそれを宇宙で?活用する?らしいのだが、宇宙でもその金属って同価値なのか問題。F宇宙では同価値ではない、がスタンダードですよ。まあそこは金って元素はやっぱりどの天体でも生成までの核融合は相当なエネルギーを必要とするわけで、貴重であるのは間違いないだろうからいいんだけど。

って言いたいのはそこじゃなくて、科学者フィオナが作った方舟をなぜ海賊の住処にしたのかがわからない。海賊の恰好に未来感が無いこと、ドラえもんのひみつ道具のことを「ふしぎな道具」としか見てないことから、海賊達は過去の時代の人間なの?と思ったけどパンフレット見たら「未来の世界からやってきた」と書いてある。うーん?

仮に地球脱出後の星で金銀が必要だとして、それを大量に得るために海賊を雇って、シルバー自ら船長のコスプレもしてみましたってことなのだろうか。つまり日本誕生におけるギガゾンビみたいな。でもそれにしては海賊達に方舟の本来の目的が全然共有されてないのがおかしい。

小説版にはちゃんと書いてあるんだろうか。でもそれって映画単体としてダメなのでは?


■ストーリーの後付け感と詰め込みすぎ

なんかなー、こういう画がやりたい!こういうこと言わせたい!というたくさんのやりたいことがまず初めにあって、そこに結び付けるためにいろんな要素を入れてつなぎ合わせてみました感がもったいない。オウムのクイズは、ラスト付近で「お父さんの好きだった場所は?」とかの畳みかけすれば泣けるんじゃない?ってのが見え見えで、ほかのシーンでは単にまどろっこしいだけになってるし。しずちゃん誘拐も、なんか色々雑。さらわれるシーンのガラスを挟んだのび太との表情のやり取り、絶望感はBGMも相まってめちゃくちゃ描写が良かっただけに残念。やっぱり悉く、絵としての説得力だけで引っ張っていってる節がある。それも正解なのかもしれないけど。

心理描写も唐突なのが多かった。
予告編でも使われていた、のび太の「大人は絶対に間違わないの?」のセリフ。物語の一番の肝である父-子の関係に対してのび太が自分とパパとのことを語って説得するんだけれど、その根拠が冒頭の喧嘩程度だと全然説得力がない。そんなに大人との対立や葛藤って作中であったけ…っと。

船の上でのび太がフロックはすごいけど自分は…と自虐的になるシーンも、別にそこまで落ち込むほどの失態シーンが無いだけに(果物採ったら苦かった、魚捕れずにフナムシに這われた、くらいしかないので)唐突感が否めない。しかもそのシーンで、フロックから「でものび太も得意なものはあるんだろ?」と聞かれてあやとりと昼寝だけ、と射撃のことを言わない。ふふん、あとで射撃シーンがあってフロックから褒めてもらうんだな!と思ってたら、いざその射撃シーンがあっても特にフォローがなく、のび太も特に気にしていない模様。あの卑下はなんだったの…フロックをアゲたかっただけなのか。

ドラえもんが地球エネルギーに飲み込まれてほぼ故障するシーン、のび太の足をふるわせながらの大突撃はたしかに盛り上がるんだけど、あれ、フロックvsシルバーの対決中に一度わざわざ戦線離脱してまでやるべきシーンなのかな…と。単にブリキの迷宮オマージュやりたかったとか、ドラえもんをピンチにしたら盛り上がるでしょってだけなような。だってエネルギーに対してスーパー手袋だけで特攻ってあまりにも軽装備すぎません?素手でドラえもんを引き抜いたのび太も超人である。その後ドラのびしずで自由落下するのも、あの絵がやりたかっただけという気が…。まあ落下する少年少女ってのはロマンがあるけれども!


■オマージュの使い道

パンフレットのインタビュー。冒頭の「てんとう虫コミックスや過去の映画へのオマージュを、100以上も注ぎ込んだという川村さん。」の時点でああーーという感じ。全体を包む継ぎ接ぎ感が確信に変わる。ラストもラスト、シルバーが改心するシーンで、かの有名なのび太の結婚前夜におけるしずちゃんパパの名台詞が引用された。いやいやいやいや、その超重要なシーンでそういうことする?あのシーンにいきなりしずパパがボウン!って登場して主張しだして、感動が半減してしまった。いやしずパパいいから、来なくていいから!

こういうとこからも、ドラえもんマニアが作った二次創作臭がするのだ。自分もドラえもんの二次創作ストーリーなりイラストなり描いたことある身としては、既存のセリフを忍び込ませるのはめちゃくちゃ楽しいのは非常によくわかる。でも、それを公式としてやるのはまた違うと思うのだ。そしてそういうファンサービス的な小ネタは笑えるシーンに入れるなら歓迎(わさドラは概してそういう小ネタが多い傾向にある)だけど、ラストの超重要なシーンでやっちゃうと…。そこは脚本家が自分の言葉で真剣勝負してほしかった。

同じ説得シーンでも新日本誕生のドラえもんの「偽物の歴史が…云々!」のセリフのかっこよさよ。あれは原作にはないが原作以上にドラえもんだったし何より涙止まらねえ…!!!

人魚大海戦のときも他の大長編ネタを多く取り入れていたが、その結果やっぱり継ぎ接ぎ感が…という印象だったのに、同じ過ちを繰り返してしまった感じ。


■オレたちの考えたさいきょうのドラえもん映画

というわけで、アニメーションは迫力あったけど同じくらいに気になるポイントが多い映画で、消化不良で終わってしまった。予告編やプロモーションでの印象を含め、今年の映画は全体的に「外部の人が、ドラえもん愛を叫びながらやってきたけど、力入りすぎた」結果なのかなと思う。ドラえもんが好きと言ってるくせにわさドラは見てないだろ、と正直文句言いたくなるような愛の込め方も散見されるが、それも含めての「オレたちの考えたさいきょうのドラえもん」なんだと解釈するしかない。宣伝手法からして「かつてドラえもんを見ていた人」も大いにターゲットになっているようなので、それはそれでやり方としては間違ってないのかもしれない。

今後もこういう作品が定期的に作られるかどうかは分からないけど、なんというか、ドラえもんと自分とは同一ではない、自分が思う方向に変化してくれるものではないという当たり前のことを気づかせてくれるいい機会になったなとは思っている。でもきっと、また距離がゆらゆら変わりながらズルズルとマニアを続けていくんだろうな。

来年の映画は、信頼と実績の八鍬氏が監督になりそうだ。満を持してのオリジナル作品。ということはまた、わさドラらしい作風に戻るだろう(少なくともキャラクターデザインはおまけ映像では元通りになっていた)。今年ほど心が荒れることにはならなさそうだ。なんだかんだ言っているけど、毎年こうして新作が生み出される環境に感謝しながらファンを続けていきたい。


【追記】

読み返すとすごく批判的な感想になってしまった。だけどそれと同じくらい好きなシーンもあったので言い訳じみてるけど追記しておく。

冒頭ののび太がドラえもんに帆船を出してもらうまでの演技っぷりや屋形船→カリブムードの変化などのギャグはもう思わず吹き出してしまったし、ジャイスネの勇敢な立ち回りの数々(特に海賊とのラストバトル)はアツく燃えた。

服部氏によるBGMは新鮮かつ雰囲気にマッチしてて盛り上げてくれた。一番好きなのは宝島の内部をしずちゃんとセーラが水上スキーみたいなので滑走するシーンのテクノっぽいBGM。サントラほしい。

プログラミング対決に勝利したフロックがシルバーに、「だって父さんの子供だから!」とか言って泣くのはすごくよかった。セリフが良い!

帆船が3段階にわたってパワーアップするのがかっこいいし、のび太のヘマで折れたマストの件をけっこう長めに引っ張るのも一貫しててすばらしかった。最後まで、のび太が言うところの「どこでもドアじゃ気分が乗らない」というニュアンスをしっかり続けたという意味で。



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Comment

No title
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こんにちは。私も先日観てきました。
オープニングがないのは驚愕しました。
これは長いドラえもん映画では初でしょう。

それと(ドラえもんが地球エネルギーに飲み込まれてほぼ故障するシーン)ですが、少し前のシーンでテキオー灯(私の記憶が確かなら)を使っていたからエネルギーに耐えられたのではないかと解釈しています。ロボットのドラえもんはともかく人間ののび太がエネルギーに突っ込んで無事だったのはテキオー灯の効果でしょう。

私は毎年2回は鑑賞するのでまた観に行きます。
2018年03月05日(Mon) 12:23
No title
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あと私が鑑賞した映画館はレイトショーやってましたよ。
映画ドラえもんで夜間上映ははじめてではないでしょうか?
私も仕事が遅いのでそのレイトショーで観れてよかったのですが、これは完全に大山ドラえもん世代を意識してやってますね。
2018年03月05日(Mon) 19:31
>まくりさん
編集
コメントありがとうございます。

テキオー灯の効果で大丈夫説、それもまあ納得ではありますね。ただそれだと、結局ドラえもんがエネルギーに飲まれて故障寸前にまでなるのは防げなかったの?という疑問は残るような…。というかテキオー灯ってそういう効果でしたっけ笑

レイトショーは、記憶ではやっている映画館も以前からあったようには思いますが、もしかしたら上映回数が拡大しているのかもしれませんね。大人を意識しているといえばそうですが、まあそれは純粋に見れる機会が増えたということで喜ばしく思います。
2018年03月06日(Tue) 20:50
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見てきました。
確か、新島=宝島=方舟だった気がしたんですけど、気のせいですかね?
2018年03月08日(Thu) 17:24
> さん
編集
コメントありがとうございます!
その認識で合ってると思います。ただ、後半は明らかに外見が方舟なのに、あえて「宝島」と言い続けてるのが強引のように感じました。
2018年03月09日(Fri) 23:16












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